早さ、品質、柔軟性

お客様「52ポンドでお願いします。」

・・・数日後、お店「はい出来ました。」。お客様「やった52ポンド、ふふふ」

又は、即張り52ポンド ⇒ 52ポンドラケットGET

なーんて思ってますよね。違うんです!「RacquetTune」で測定して真実を知ってしまいました。

6/30 9:38 – 7/3 18:46

左図はKさんのPURE DRIVEです。(リンク先の「51.9lb」は機械にセットしたままの測定なので無視して下さい)

52ポンドで引いて張ったのですが、直後は56.1。そこから一気に下がって52に向かい、1ポンド弱/日のペースで下がっています。

張り作業がラケットの変形を伴いながら進むこと、ガットの伸縮・維持性能が関係し、このようなテンション推移が発生するのだと思われます。

参考にしている「SOHOストリンガー」の記事にも以下のとおり説明がありました。


実際にかけるテンションと、張り上がった後の面のテンションは必ずしも一致しません。例えば、ProStuff 85 にナイロンガットの場合、縦糸 = 60-Pound で張ったとすると、Gammaの測定器で測定した場合、張り上がり直後の面のテンション = 70-Pound 位に張り上がります。(半日置くと 5-Pound 位減衰し、1週間くらい使用すると、その後数日間、60-Pound 位でしばらく安定します。その後の1カ月間で、あと 10-Pound 位減衰します。) また、ガットの種類によっても、その張り上がりの面のテンションと減衰度は変わってきます。ナチュラル・ガットの場合、実際にかけるテンションと、張り上がった後の面のテンションがそれほど離れず、その分減衰も少なくなります。ですから、どのラケットに、どんな種類のガットを、どのくらいのテンションで張ったら、面のテンションはこのくらいになったというデータの統計を取っておくことが重要です。なぜなら、例えば、フェース面積が 90 のラケットにナイロンガットを張り、フェース面積が 110 のラケットにナチュラル・ガットを張りたいお客さんに、「この2本同じテンションに仕上げてください。」と依頼された場合、データの統計をとっていなければ、対処のしようがないからです。


注文時のテンションで機械をセットし張りますが、使用するテンションとは一致しない。使用しているガットが違えば、ラケットが変われば、張る人が変われば変化して、そしてジリジリと低下していく生モノです。人間の手はそれに順応するから尚更曖昧。

MさんのK tour(ナイロンマルチのプレストレッチ)が10日過ぎても設定の53ポンド近辺にいるのと比較しても、ポリのテンション劣化の早さには驚かされました。テンションチェックせずにポリの張替えサイクルが長い場合、張替え前後で全く別物を使っている状態になる恐れがあり、なるべくテンション・面圧差が出ない頻度で張替えていかないと、プレーにも影響が出るかも知れません。

測定して明らかになることなので、違和感ありましたらお声をお掛け下さい。「RacquetTune」で測定して差し上げます。

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